みなさんは、「事故車」ときいてどのような車をイメージしますか?
修理歴がある車、それとも交通事故を起こした車ですか?
実は、この「事故車」には定義があります。
今回は、そんな基本事項から事故車の査定についてお話しいたします。
■事故車とは
そもそも「事故車」というのは、交通事故や災害にあった車のことを指します。
したがって、ただ修理歴(フレームなど、車の骨格部がダメージを受けて、交換もしくは修理をしたこと)がある車は、「事故車」という分類に入りません。
また、「事故車」というのは俗称で、事故を起こした車は、正式には「修復歴車」と言います。
事故歴、修復歴ありとなる基準は、フレーム、フロントクロスメンバー、ルーフフロアパネル、フロントインサイドパネル、ピラーなどに、傷や修理をした跡があるかどうかです。
一方エンジン、バンパー、フロントフェンダー、フロントガラスなどは車の骨格部から取り外すことができるので、修復歴車とはなりません。
※
フロントクロスメンバー:車の前方のフレーム下部を指します。ヘッドライトの下部に位置します。
ルーフフロアパネル:車内の足元部分を指します。
フロントインサイドパネル:フロント内部のエンジンの横に位置するパネルです。
ピラー:車のボディと屋根をつなぐ柱です。フロントガラスと前席の窓をつなぐ部分をAピラー、前席と後席の窓をつなぐ部分をBピラー、後席とトランク部分をつなぐCピラー、トランクに窓ガラスが付いている場合はDピラーとそれぞれアルファベット順に名前があります。
バンパー:車と他の障害物との衝撃を和らげるものです。車と他の障害物が垂直に接する部分がバンパーです。
フロントフェンダー:前タイヤの外側を囲っているパネルのことを指します。車が走行中タイヤが跳ねる泥や水など、飛び散らないように防止してくれます。
■事故車の査定価格
事故車(修復歴車)は、外装などをきれいに修理しても、業者の方がしっかりとチェックして見抜きます。
もし、修理されてまだ乗れる状態であるならば、事故車でない場合の査定額の半額ほどになってしまいますが、売ることができます。
しかし、ダメージが大きく乗ることができない状態だと、査定額がつかないうえに廃車処分の費用が掛かってしまうこともあります。
ただし、こうした動かない車も業者によっては買取が可能な場合があります。
燃費が良くて故障が少ない日本車は海外で人気なため、国内ではもう使うことができないような車でも、海外に輸出して現地で修理して使われることがあります。
こうした海外への販売ルートを持っている業者でしたら、買い取ってくれることもあります。
また、利用価値のあるパーツが備わっていたり、年式が新しい車だったりすると、事故車でも思っていたよりも高額で買い取ってもらえることがあります。
■査定の時の注意点
査定を依頼する際には、事故歴や故障歴、保管状況を正確に申告するようにしてください。
特にもう乗っていない車は、長期間放置されていたせいでサビやゴムの劣化などが生じている場合があります。
もし、正確に申告しなかった場合は、そうした車の現状と申告の不一致によって、他にも何か隠しているのではないかと業者に疑われてしまい、査定価格に悪影響を与える可能性があります。
業者と信頼関係を築くためにも、虚偽の申告はしないようにしてください。
いかがでしたか?
事故車でも買い取ってもらえる場合があります。
処分にお困りの方は、廃車を依頼する前にぜひ一度査定に出してみてください。